今では非常に幅広く知られるようになったファイナンシャルプランナー資格ですが、資格全体はやや複雑な仕組みになっています。一言でファイナンシャルプランナーと言っても、等級や資格の位置づけ、実施団体など、細かい違いがいろいろあります。
このページではそれを一つずつ説明していきましょう。
かつてファイナンシャルプランナー資格はあくまで民間資格という位置づけでした。しかし、時代の流れとともにファイナンシャルプランナーの重要性が高まり、技能とサービスの向上を要求する声があがりました。そこで、これまで民間の団体が独自に実施していた試験を国家試験向けに整備することになりました。その結果、2002年6月には、ファイナンシャルプランナー資格の一部が国家資格になったのです。
現在は、特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(以下、日本FP協会)と、社団法人金融財政事情研究会(以下、金財)が国の指定試験機関となり、試験を運営しています。みなさんがファイナンシャルプランナーになろうと思った時、まず確認すべきなのがこの二つの団体であると言えます。
さて、ファイナンシャルプランナーになるための資格には、国家資格のファイナンシャル・プランニング技能士(以下、FP技能士)3級・2級・1級と、民間資格のAFP・CFP®があります。上で述べた二つの団体では、それぞれ取得できる資格に違いがあります。詳細は以下の通りです。
|
|
|
|
|
FP技能士3級
|
|
FP技能士2級
|
FP技能士2級
|
|
FP技能士1級
|
FP技能士1級
|
|
AFP
|
|
|
CFP(R)
|
|
|
日本FP協会でも金財でも同じ名称の資格が取れるように見えますね。ところが、これらの資格は全く同じかというと、実は少々違います。二つの団体に共通して取得できる資格、「FP技能士2級」と「FP技能士1級」をもう少し細かく見てみましょう。
■日本FP協会
2級ファイナンシャル・プランニング技能検定試験(資産設計提案業務)
1級ファイナンシャル・プランニング技能検定試験(資産設計提案業務)
■金財
2級ファイナンシャル・プランニング技能検定試験(個人資産相談業務)
2級ファイナンシャル・プランニング技能検定試験(中小事業主資産相談業務)
2級ファイナンシャル・プランニング技能検定試験(生保顧客資産相談業務)
2級ファイナンシャル・プランニング技能検定試験(損保顧客資産相談業務)
1級ファイナンシャル・プランニング技能検定試験(資産相談業務)
ご覧の通り、うしろにつくカッコの中の「科目名」が異なっています。科目名に関わらず、どれか一つだけでも合格すれば「○級FP技能士」と名乗ることができますし、複数科目を取得することもできます。
試験は学科と実技に分かれており、学科は2団体で共通です。実技試験だけが、団体によって異なる科目名で実施されているということになります。
では次に、片方の団体でしか取得できない資格を見てみましょう。
「FP技能士3級」は、まずはファイナンシャル・プランニングの初歩を学ぶものです。受検資格が非常に緩やかで、ほとんど誰でも受検できます。国家資格としてはごく簡単な部類に入ると言っても良いでしょう。
一方「AFP」「CFP®」はどうでしょうか。この二つの資格はさきにも述べた通り、日本FP協会が認定する民間資格です。今回は、初心者でも受検できる「AFP」について見てみましょう。
AFPとは、Affiliated Financial Planner(アフィリエイティッド・ファイナンシャル・プランナー)の略です。一般的にFP、ファイナンシャルプランナーと世間で呼ぶ時は、このAFPを指していることがほとんどです。その理由はのちほど説明します。
AFPになるための試験は、正式名称を「2級ファイナンシャル・プランニング技能検定試験」と呼び、国家資格「2級FP技能士」を取得するための試験と同じです。FP資格の国家資格化によって日本FP協会が指定試験機関に指定されたことはすでに述べましたね。そのため、一つの試験で二つの資格を取得できるという、やや複雑な状況が生まれています。さてこのAFP、実は試験に合格するだけではAFPにはなれないのです。
AFPになるには、試験に合格することに加えて、
●日本FP協会認定研修を受講、修了すること
●日本FP協会にAFP登録すること
が必要です。また、継続教育が義務づけられ、2年ごとのライセンス更新が必要です。
以上をまとめてみましょう。
AFPになるには
1.日本FP協会認定研修を受講
2.提案書課題に合格し、修了証明を受ける
3.AFP資格審査に合格
4.日本FP協会に登録→この時点で晴れてAFPとなります。以後は・・・
(5.継続教育を受講し、2年ごとにライセンスを更新)
試験を受ける前に必ず一定以上の学習を積まなければならない・資格取得後の継続教育の義務があるなど、2級FP技能士とは違う点がいくつかありますね。資格取得のためにより確実な知識を必要とし、取得後も知識の更新を続けるという点で、AFPとは“質にこだわったFP資格である”、ということが言えます。
2級FP技能士はAFPに比べれば簡単に取得できるので、一見有利なように見えるかもしれません。しかし、最近のように金融情勢の変化の早い時代には、たった一度の試験だけで取得できるような資格は、顧客に対して説得力を持ちません。あなたなら、何年も前の金融知識しか持っていないファイナンシャルプランナーに、自分の人生の相談をしたいと思いますか?大事なお金の運用を相談するには、名前だけの資格では不安ですよね。
そこで、ファイナンシャルプランナーとしてきちんとした仕事をしたいと思う人は、2級FP技能士だけで終わらせるのではなく、AFP資格を同時に取得することが一般的になっています。前に述べた、「FPといえばAFPのこと」という認識はここから来ています。したがって、ファイナンシャルプランナーとしての資格を活かしたいならば、国家資格の2級FP技能士に加えて、AFPまで取得しておく方が断然有利なのです。
四谷学院のFP講座は日本FP協会認定研修です。安心して受講してください。